プレスリリース:Toradexが使いやすい産業Linuxソフトウェアプラットフォーム、Torizonのリリースを発表
02 May 2019, Horw, Switzerland: 組み込みコンピューティングのリーダー企業、Toradexが、Linuxをベースとした新たなソフトウェアプラットフォーム、Torizonのリリースを発表しました。Torizonを利用すれば、組み込みソフトウェアの開発および保守が便利でシンプルになります。
Torizonは、ToradexのArm®ベースのシステムオンモジュールに付随して無償で提供されます。現在、ベータ版がリリースされています。Torizonはオープンソースで、Yocto Projectを使用して構築されました。Toradex’s GitHubで公開されています。
Torizonは、Linux BSPの専門的知識がない開発者でも広範なLinuxエコシステムを活用できるようにすることを目的として設計されました。Toradexは、長年Yocto Projectをサポートしてきました。Yocto Projectは多くの組み込みユースケースに最適だからです。しかし、組み込みLinuxの経験がない者にとっては、習得が難しいという問題がありました。Torizonはセキュアでハイクオリティな選択肢であり、そのような移行において通常必要となる面倒な作業の多くを省くことができます。
Torizonが主にターゲットとするのは、Windowsエコシステムから移行しようとしている開発者です。この移行をシンプルにするのが、Torizon Microsoft Developer Environmentの機能です。Visual Studioとインテグレートするため、Windows開発者がLinuxアプリケーションの開発およびデバッグをより直感的に行うことができます。Torizonは.Netに対応しており、今後インテグレーションの強化も予定されています。
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Torizonは、セキュリティやリモートアップデートなど、今日の組み込みデバイスに求められる要件の多くに応えられるように設計されました。無線アップデートクライアントは、安全なオートモーティブグレードのソリューションであるAktualizrをベースとしています。今後のロードマップには、開発者がハードウェアベースのセキュリティソリューションをシンプルな形で活用できるようにする複数のセキュリティフィーチャが含まれています。
Torizonは、シンプルでそのまま利用可能なエクスペリエンスに重点を置いています。Debianコンテナを利用し、開発およびシステム設定に役立つツールも数多く追加される予定です。
“Toradexは、WinCEの代替OSを探すため、Android、Windows 10 IoT Core、Commercial RTOSや異なるLinuxフレーバーなど、数多くのOSを深く分析しました。その結果、LinuxベースのシステムがToradexがターゲットとするお客様にとって最適の選択肢だと判断しました。しかしそれには、使い易さを改善する必要がありました。その結果生まれたのがTorizonです。"と、ToradexのCMO、Daniel Langは語っています。"Torizonの目指すことは明確です。Linuxエコシステムを活用しつつ、シンプルさを取り戻すことにあります。そして同時に、産業、医療、その他のクリティカルアプリケーションで必要とされるクオリティの高さも提供します。”
Torizonには、オプションでDockerランタイムも付随しています。ソフトウェアコンテナは、アプリケーションのデプロイメントとメンテナンスをシンプルにします。Toradexがいちはやく導入したこのアプローチは、現在組み込み業界で採用されることが増えています。
Torizonについての更なる詳細は、次でご覧いただけます。https://www.toradex.com/operating-systems/torizon
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